ぼくたちにとって「原爆」とは何だったのか?
STORY
アメリカに住む日系アメリカ人のメイは、サマースクールの一環として行われる「公開ディベート」に参加することに。テーマは「原爆の是非」。
8月の毎週土曜日、人種の違う8人の高校生が肯定派・否定派に分かれてディベートする。
各チームで原爆投下の背景を調べ上げ勝負に挑んだ彼らだが、討論を深めるにつれ、複雑に絡み合った歴史的事実を思い知る。
真実か嘘か、加害者か被害者か、人種差別、偏見、日本人が犯した過ち…etc。
戦争の裏側と平和の本質に迫り、迎えた最終ラウンド。
果たして、ディベートの終着点は…?
MESSAGE
誰もが「戦争は嫌」「平和は尊い」と言います。でも、世界中から戦争がなくなったことは未だありません。
私たちは、戦争が原因の犠牲や被害、悲惨な結末について、多くの学習機会を与えられてきました。そして、その度に心が痛くなりました。
しかし、戦争は外国での出来事で、正直自分事には感じられません。
ただ自分事に感じられないから無関係でいようとしても、戦争が起きれば生命の危険に合うのは自分です。
なぜ、人類は戦争をするのか?この問いに明解な答えは見つからないかもしれません。戦争をする原因や理由は多種多様で複雑です。
『ある晴れた夏の朝』は様々なルーツをもつ高校生たちが、なぜ戦争をするのか?と自分事で考えた過程がドラマチックにえがかれています。
「なぜ戦争をするのか?」「平和とは何か?」を私たちと一緒に脳みそがとけるほど考え抜いてほしいのです。
日本は戦後78年が過ぎました。でも、無関係ではいられない。なぜなら、世界はまだ平和から遠いのです。
ご感想
・戦争の辛さや、差別や偏見などを考える機会は沢山あり、自分でもよく知っている方だと思っていました。しかし、8人のスピーチを聞いて、もっと知るべきこと、正しく理解すべきことがあると改めて考えさせられました。
・人種も国も年齢も想像を超えた人たちが語る場に立ち会った気がします。肯定と否定というジャッジすら不要に思えた、発言者たちの最後の姿に心打たれました。
・自分の中の怒りや憎しみがある限り、争いは無くならない。一人一人の問題なのだということにハッとした。人を傷つけること、それに“是”はない。
・自分の意見、考えをはっきりともてるようになりたい、この劇中であったディベートのような場所に立って自分の意見を多くの人に伝えられるようになりたいと思いました。
・討論会の会場の観客として舞台に参加している気持ちにもなり、とても感情移入してしまいました。
・原爆や戦争という話は苦手であまり知りたくないと思っていましたが、「ディベートの様子を見る」という形だと不思議と聞けました。
・見る前に、「絶対否定。肯定なんてありえない(怒)」と思っていた自分の気持ちに涙がでてきました。なんでだろう。圧倒されました。言葉にできません。
上演時間 | 80分(休憩なし) |
構成人数 | 8名 |
準備時間 | 4時間30分 |
片付け時間 |
2時間 |
スタッフ |
原作:小手鞠 るい「ある晴れた夏の朝」(偕成社刊 文春文庫刊) 脚本・演出:北村 直樹(人形芝居ひつじのカンパニー) 美術:乘峯雅寛 照明:若狭慶大 音楽・音響:内田アダチ 衣装:木場絵理香 宣伝美術:伊藤祐基 イラスト:タムラフキコ 写真:服部義安 映像:山内崇裕 写真出典元:Wikipedia・時事通信フォト |
キャスト |
ひろ~み 宮田智康 宮川希実 田中琴弓 南村浩志 加藤大輔(客演) 伊鶴由貴(客演) 岩越由花(客演) |
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