
STAFF
作・演出:関根信一(劇団フライングステージ)
美術:岡田保(演劇組織KIMYO/かすがい創造庫) 照明:四方あさお 衣裳:さくま晶子 音楽・音響:内田アダチ 宣伝美術:イラスト 伊藤ちづる・デザイン オフィスニーフェ 濱田邦彦・千寿 写真:清水ジロー 映像:山内崇裕
CAST
児玉しし丸 小原ひろみ まきのかずひこ 藤本伸江 杉浦耶麻人 むらつばきはるな 平野 萩(客演) もげ(客演)
『わたしとわたし、ぼくとぼく』が名古屋市民芸術祭2021 名古屋市民芸術祭特別賞《演劇部門 奨励賞》 に選ばれました!
STORY
保育園に勤める30歳の健人は、男性保育士に対する保護者の偏見に落ち込み、ゲイである秘密を打ち明けられず引きこもってしまった。ある日、鏡を見ていると、1人の少女が現れて、言った。
「世界を救って欲しい」
少女に導かれて1997年の教室へ。そこで10歳の自分と出会い…
MESSAGE
「自分とは違う人」も大切に出来る世界を
「人と違う自分はおかしいのでは?」誰でも一度は悩み苦しみます。
体が違う、声が違う、考え方が違う、感じ方が違う、肌の色が違う、好きなものが違う。
人と違う自分がいじめられたり仲間はずれになる事が恐くて、自分じゃない人のふりをしたりもします。
でも本当は誰でも唯一無二であり、自分と人との違いを楽しむ事も出来るはずなのです。
我々には「自分とは違う人」も大切に出来る世界をつくる力がある、そう信じてこのお芝居をお届けいたします。
このお芝居では、昨今話題のLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーのそれぞれの頭文字をとった、セクシャルマイノリティ)を題材としてあつかっています。お芝居のなかで描いたのは、用語の説明ではなく、人と人の関わり方、一人一人違う生き方をどう認め合っていくか、というようことです。劇中では、そういった人たちをからかったり貶めるような言葉は使わないように努めました。たとえば「差別や偏見をなくす」というメッセージを伝えたいなら、それを紙に書いて渡せばいいと思うのです。演劇だからできること、それは言葉にならないものを伝え届けるということだと信じています。誰にとっても無縁ではない、いじめや孤立の問題をいつもとは違った切り口から描いてみた作品です。どうぞ最後までごゆっくりご覧ください。
感想
自分の幸せのために生きることが、全ての人にできるようになるといいと思います。(10代)
この劇に現れる7人は人それぞれの生き方があって、他の人に変えられるものではないと思いました。私も中学校の制服が苦手だし、制服以外にスカートもはきたくないので、この劇を観て良かったとかんじました。できれば、何年後かに自分の心が変わったりしてるときにまたみたいです。(10代)
こういうテーマって現実でもすごく繊細なもので、更に子ども向けになっているということでとても興味がありました。キャストさんの熱演に演出者さんのこの作品にかける気持ちに目頭が熱くなりました。(20代)
誰かのためではなく自分のために来てよかった。どこかに正解があるんじゃなくて自分の中に正解があるのだと思えた。(40代)
いろんな生き方があるって本当に思いました。もっとはやくこの作品に出会えていたら、もう少し楽に生きられたかな・・・?って思いました。(50代)
今までにないテーマで新しさを感じました。ジェンダーの問題に限らず言ってしまった方が何でも良いのでしょうね。一貫したテーマにすっきりした後味です。(60代)